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2017年12月14日(木)

米上院補選 野党が勝利 アラバマ州

トランプ政権に打撃

セクハラ疑惑の共和党候補破る

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 【ワシントン=遠藤誠二】セッションズ上院議員の司法長官就任にともない12日に実施された米南部アラバマ州の連邦上院補選は、野党民主党のダグ・ジョーンズ元連邦検事が、与党共和党のロイ・ムーア元州最高裁長官を破り勝利しました。同州での民主党上院議員誕生は20年ぶり。トランプ政権にとっては政治的な大打撃となりました。


 上院の議席は共和51、民主49となり、上院での投票で2人の共和党造反者が出れば、共和党主導の法案が可決されない事態になります。

 同上院選の共和党予備選ではトランプ大統領がストレンジ元同州司法長官を支持したのに対し、バノン前ホワイトハウス首席戦略官がムーア氏を支持し、結果ムーア氏が勝利しました。

 選挙戦では、ムーア候補が、過去に複数の未成年女性に性的いたずらや暴行を行った疑いが持ち上がり、全米中でセクハラ告発が社会問題となるなか、このことが大きくとりあげられました。共和党幹部がムーア氏を批判するなか、トランプ大統領は選挙終盤にムーア氏支援を表明しました。

 キリスト教保守派といわれるムーア氏は、州最高裁判所にモーセの十戒のモニュメントを設置、テレビ・インタビューで同性愛者は「不法であるべきだ」などと発言するなど、判事でありながら数々の問題を起こしてきました。

 トランプ大統領就任後に実施された補選はこれまで、四つの下院選すべてで共和党が勝利しました。しかし、11月7日のバージニア、ニューハンプシャー両州の知事選では、民主党候補が共和党を破っています。来年秋の中間選挙にむけて、民主党が勢いづく結果となりました。


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