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2017年12月2日(土)

元米海兵隊員に無期懲役

うるま女性殺害判決 「動機は身勝手」

那覇地裁

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 昨年4月に沖縄県うるま市で女性会社員=当時(20)=を暴行し、殺害したとして殺人などの罪に問われた元米海兵隊員で当時軍属だったケネフ・シンザト被告(33)の裁判員裁判で、那覇地裁(柴田寿宏裁判長)は1日、「動機は身勝手で、およそ酌量の余地はない」として、検察の求刑どおり無期懲役の判決を出しました。

 判決によると、被告は2016年4月28日午後10時ごろ、うるま市の路上で女性を乱暴しようとし、頭を棒で殴り、首付近を刃物で複数回刺して殺害。遺体を同県恩納村の雑木林に遺棄しました。

 被告は強姦(ごうかん)致死と死体遺棄の罪は認めていましたが、殺人を否認しており、殺意の有無が争点となっていました。

 判決は、被害者の後頭部をスラッパー(鉄と鉛でできた棒状の凶器)で殴打したり、ナイフで首の後ろを刺したりしたことについて「客観的に見て人を死亡させる危険性の高い行為を認識しながらあえて実行している」として殺意を認定。被害者はこれらの行為の結果、死亡したとして、被告には殺人罪が成立するとしました。

 ただ、当初から殺害目的で犯行に及んだとまでは認められないとし「同種事案との公平の観点から、検察官の求刑を超えて死刑を科すべき特別な事情はない」としました。

 遺族は「被告人には真実を述べてほしかった。私たちと娘に謝ってほしかった。私たちは被告人を許すことはできません」とのコメントを発表しました。

再発防止 強く要求

翁長雄志知事がコメント

 将来への大きな夢を抱き、社会の一員として地道に努力している若者の尊い命を奪った今回の事件は、実に痛ましいものであり、本人や家族の無念さを思うと、今なお心が痛みます。

 県民の生命・財産、将来の子や孫の安心・安全を守る立場の知事として、このような事件が二度と起こることのないよう、米軍等に対し、米軍人・軍属等の綱紀粛正、再発防止及び教育の徹底等を改めて強く求めてまいります。


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