2017年9月23日(土)

堺市長選　迷っているあなたへ

実績ある竹山さんこそ

身内には甘い維新

（写真）「大阪都」構想反対と訴える人たち＝堺市

　堺市長選はいよいよ２４日投票です。日本共産党も加わる「住みよい堺市をつくる会」が自主的支援する現職の竹山おさみ候補（６７）候補と大阪維新の会元府議、永藤英機候補（４１）との一騎打ちです。迷っているあなた、どちらが勝っても関係ないと思っているあなたへ。ちょっと、お話を聞いてください。

「大阪都」構想

　「大阪都」構想が争点だ、争点じゃないと騒いでいるけど、よくわからないと思っているあなた。

　大阪市も堺市も廃止して、いくつかの特別区に分割して、政令市としての権限も財源も「大阪都（府）」に吸い上げて、１人の指揮官（知事）のもとで、やりたい放題のことができる仕組みをつくろうというのが維新の「大阪都」構想です。

　どうなるでしょう。歴史ある大阪市や堺市という名前が地図から消えるだけではありません。堺市の場合、暮らしを支えてきた財源が約５００億円も「都」に吸い上げられてしまいます。堺市の少人数学級も政令市だからできたことです。

　吸い上げた財源を何に使うのか。いま維新が熱を入れているカジノを中核とする統合型リゾート（ＩＲ）誘致に使われかねません。

　竹山市長は「『都』構想は百害あって一利なし」ときっぱり反対。維新候補は「『都』構想は言わないで」と懇願しています。

８年間の実績

　維新の「堺は停滞」「竹山さんは実績がない」宣伝に「そうかな」と思っているあなた。

　８年連続の国保料引き下げで約１万６０００円の引き下げは、全国的にもびっくりするような成果です。黒字でも値上げする維新の大阪市とは大違い。好評な高齢者の「おでかけ応援カード」（１乗車１００円）、第３子以降の保育料無償化、中学３年生までのワンコイン（５００円）医療費助成などをさらに拡充すると公約する竹山市長。出生率は、堺市が１・４９で大阪市が１・２６（２０１５年度）。堺市が「シニアにやさしい街」ランキング大阪府内１位、「共働き子育てしやすい街」ランキング２年連続関西１位の評価もうなずけます。

　製造品出荷額は３兆８０００億円と、大阪市を上回り、１人当たりでは政令市トップ。企業本社の流入はこの５年間で堺市がプラス２８社、大阪市はマイナス４６８社です。

水道料金問題

　「堺は停滞」論に行き詰まった維新は、「堺の水道料金は高い」と攻撃の的を絞ってきました。ところが、「堺市は上水道については（府内の）下から８番目。実は安い」と維新市議も市議会（１７年３月７日）で認めています。維新は「大阪市の水は４割廃棄している。これを堺市へ引っ張ってくるなら水道料金の値下げは可能」（馬場伸幸幹事長・衆院議員）などと言っています。「４割廃棄」なら大阪市長の責任が問われるところですが、大阪市水道局は否定。堺市に引っ張るにも、水道管はつながっておらず、配管にどれだけのお金と期間がかかるのか。

　１０年に水道料金を３・９％値下げした竹山市長は、さらに値下げを公約。下水道料金は今秋、値下げになります。

政活費の不正

　納めた税金は、市民のために使ってほしいと思っているあなたへ。

　全国的に問題になっている政務活動費の不正使用問題。堺市でも、実際には作成も配布もされていない「議会報告チラシ」の印刷代と配布費用を、ウソの領収書を提出して税金（政務活動費）約１０００万円をだまし取った事件が起きました。竹山市長は、返還請求をし、それでも一部しか返還しなかったために刑事告訴しました。

　この市議は、維新に所属する２人の議員でした。堺市議会は百条委員会を設置し「議員としての資質を問わざるを得ない」と報告書で指弾。ところが、維新は議会での辞職勧告決議に反対しました。

　「身を切る改革」が売り物の維新ですが、身内には甘く「身を切らない」のが維新流の「改革」なのでしょうか。