「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2017年7月29日(土)

きょうの潮流

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 映画「ローマの休日」で一躍有名になった「真実の口」。今も観光客の列は途絶えません。古い教会に飾られている海神の口に手を入れると偽りの心がある者は食いちぎられるという言い伝えがあります▼迷信とは分かっていても、なかには手を入れることをためらったり、神妙な顔つきになったり。何かを偽り、真実の扉を閉ざすことに人はやましさや恐れを感じるからでしょう▼「これは国民をだます策、いわば詐欺です」。南スーダンに自衛隊を派遣するとき、陸自の元隊員が憤っていました。PKO参加5原則の停戦合意があり、戦闘は起きていないと言い張る安倍政権。戦闘を衝突と言い換えるごまかしに「ふざけるな」と▼現地の部隊が作成した日報には「戦闘」という言葉が記されていました。その日報を隠蔽(いんぺい)した問題で稲田防衛相が辞任しました。特別監察は稲田氏の関与を認めず、非公表や削除は幹部らが指示したといいます。日報データの存在が稲田氏に報告されていたかどうかについてもあいまいです▼派遣した隊員の命にかかわる記録。国会でも論戦となった取り扱いについて防衛相が知らぬ存ぜぬとは誰もが信じ難い。これまでの言動と重ね合わせても真実の口が開いたとはとうてい思えません▼記憶にない、記録がない。うそを吐く口は、周りとともに自身の心をむしばみます。顔触れを変えても疑惑の元凶が居座っていては同じことがくり返されるだけです。この国から真実を覆い隠す政権。人間を壊していく罪は重い。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって