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2017年7月17日(月)

きょうの潮流

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 宮崎駿監督のアニメ映画「崖の上のポニョ」。封切りは9年前ですが、今も子どもたちに人気です。人間になりたいと願う魚の子・ポニョと5歳の少年の物語は、海と生命の躍動を美しく迫力ある描写で表現しました▼映画の舞台は海辺の町。四方を海原に囲まれたこの国には昔から海を題材にした作品が無数にあります。日本列島の海岸線の総延長は3万4千キロにも。全国至る所を意味する「津々浦々」にしても、津は港を、浦は入り江を指します▼宇宙から見れば表面の7割が海の地球は青き水の星です。海と大気や陸地をつなぐ水の循環が人類を生み、今もこの星に生きるものの命を育んでいます▼母なる海はしかし、苦しめられています。各地で埋め立てられ、大量のゴミが捨てられ、有害物質が垂れ流される。地球温暖化は大規模にサンゴを白化し、大気と海の大循環に異変をもたらしています▼海は二酸化炭素を吸収する役割も果たしています。海草藻場、マングローブ林、干潟…。陸上の植物によるグリーンカーボンに対し、それはブルーカーボンと。ところが汚染や埋め立てで貴重な場は減り続け、その消失率は熱帯雨林の4倍以上との試算もあります▼きょうは海の恩恵に感謝する日ですが、この国がやっていることは正反対。干潟を埋め、原発の汚染水を垂れ流し、沖縄ではマングローブやサンゴが息づく大浦湾に米軍基地をつくろうとさえ。これまで海の恵みを受けながら、守るどころか傷つける。海洋国家の名が恥ずかしい。


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