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2017年5月29日(月)

きょうの潮流

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 表情の硬さが印象的でした。トランプ米大統領の家族と写真に納まったフランシスコ・ローマ法王です。先週の初対談。互いの深い隔たりは多少なりとも埋まったのでしょうか▼「橋を架けることではなく、壁をつくることばかり考えている人はキリスト教徒ではない」。大統領選の最中から排外的な主張をくり返していたトランプ氏を教皇フランシスコは痛烈に批判してきました▼米国第一を押し通す大統領と世界平和を説く教皇。両者はもともと水と油なのかもしれません。イタリア移民の子としてアルゼンチンに生まれたホルヘ・マリオ・ベルゴリオが76歳のときに教皇に就任したのは4年前。そこに至るまでも波乱の道のりでした▼若くして神の道に入り、管区長を任された青年ベルゴリオ。しかしその時代は軍事独裁による恐怖政治と重なります。多くの市民が拉致や拷問にあい、殺され行方不明になった弾圧の嵐。それは神父でさえも例外ではありませんでした▼仲間や友人が次々と犠牲になるなかで、難しい立場に立たされながらも命を救おうと奔走するベルゴリオ。今週末公開される映画「ローマ法王になる日まで」は苦難の姿を描いています。勇気をもって暴力を排し、つねに貧しき人びとに寄り添う信念はそのとき強固になったと▼教皇は最近も米国がアフガニスタンに落とした最大級の爆弾に「全爆弾の母」と名づけたことを批判しました。「母という言葉は生命を与える意味をもち、逆に爆弾は、死をもたらすものだからだ」


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