2017年5月5日(金)
藤井四段が16連勝
将棋 新人王戦 8強一番乗り 赤旗名人健闘
|
将棋の藤井聡太四段(14)は4日、大阪市の関西将棋会館でおこなわれた新人王戦(しんぶん赤旗主催)で、アマチュアの横山大樹赤旗名人(26)と対局し、100手で勝って、自身が持つプロ入り後の公式戦連勝記録を16に更新しました。次は12日の王将戦、対西川和宏六段(31)戦です。
年間連勝記録では神谷広志八段の28連勝(1986〜87年)が史上最多。羽生善治三冠は22連勝(歴代3位)の記録を持っています。
藤井四段は昨年10月、史上最年少(14歳2カ月)でのプロ入り後、15連勝。非公式戦ながら将棋界の第一人者、羽生三冠にも勝って、非凡な才能を示しました。
この日の勝利で、新人王戦はベスト8に一番乗り。新人王戦史上最年少優勝へ一歩駒を進めました。
横山さんはアマチュア将棋大会の昨年のしんぶん赤旗全国囲碁・将棋大会(赤旗名人戦)で初優勝をおさめ、第53代「赤旗名人」としてプロの公式戦である新人王戦に出場。1・2回戦でプロ並みの実力を持つ奨励会三段を連破して藤井四段との対局を実現しました。
勝った藤井四段は「途中苦しい将棋もあったので16連勝もできたのは幸運でした。新人王戦はトップ棋士への登竜門といわれている棋戦ですので、全力で優勝を目指します」と力強く語り、横山赤旗名人は「本局も自分らしい将棋が指せた。悔しさは残りますが、実力を出し切れたし、公式戦を楽しめた」と笑顔をみせました。
観戦記者、池田将之さんによる観戦記が「しんぶん赤旗」6月23日付から掲載予定です。
将棋の新人王戦 1970年に創設し1年に1期おこない、48期目を迎えている「しんぶん赤旗」主催の若手棋戦です。現在、年齢制限は「26歳以下」。棋士は10代、20代の青春時代に力を充実させていきます。新作戦を披露したり、若さの特権である深い読みと読みをぶつけ合う盤上の激闘が魅力で、全棋士参加棋戦に引けを取らない魅力にあふれます。これまでに佐藤天彦名人や渡辺明竜王、羽生善治三冠や森内俊之九段らそうそうたるメンバーが新人王のタイトルを取っていることから「一流棋士への登竜門」と呼ばれています。