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2017年4月28日(金)

きょうの潮流

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 フランス大統領選挙で極右、国民戦線の候補が、第1回投票の上位2人による決選投票に進むのは2回目です。今回マリーヌ・ルペン氏の前は2002年、父親のジャンマリ・ルペン氏。このときパリで選挙を取材していて、フランス人の衝撃は今以上でした▼伝統的政治勢力である保守と左翼連合の決選となることを誰も疑いませんでした。第1回投票の結果が出た瞬間、大きな悲鳴があがったのは2位を逃した社会党候補の陣営だけではありません▼「共和国の危機」と反ルペン集会が各地で開かれ、ルペン陣営の郵便物の配達を拒否する郵便局員まであらわれました。結局、超党派の反ルペン票で保守現職のシラク氏が圧勝しました▼しかし国民戦線はその後も支持を伸ばし続けました。2014年の欧州議会選挙では得票率26%で国内第1党。今回ルペン氏の決選進出はもはや予想外ではありませんでした▼ルペン氏は「社会の安定を壊すグローバル化」に対して「国民を守る愛国主義」を掲げます。そして欧州統合と難民・移民の増加を攻撃の的にし、フランス人優先の政治を主張します。格差が広がり、「人間の尊厳、自由、民主主義、平等」をめざす欧州連合(EU)の理念が色あせる中でルペン氏が支持を広げました▼欧州統合を進めてきた二大政党の共和党と社会党は決選投票に残れませんでした。既成政治への強い不満が表れています。この有権者が5月7日の決選投票でどのような判断を示すか、世界の目が注がれています。


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