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2017年4月4日(火)

きょうの潮流

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 私事で恐縮ですが、故郷の父がようやく特別養護老人ホームに入れました。87歳で完全な寝たきり。急性期病院、老健施設を経ての入所です。毎日のように父を見舞う母から電話の便りが届きます。声が明るい。電話の向こうからホッとした様子が伝わります▼昨年末までは老老介護でした。皮肉なことに、状態が悪化し、要介護2から5になったことで特養に入所可能となりました。有料老人ホームに入れない庶民にとって、特養は最後の砦(とりで)。老老介護であれば、なおさらです▼一方で「特養の1割に空きベッド」という調査結果が注目を集めています。調査から浮かび上がったのは、「職員の採用が困難」「離職が多い」という深刻な人手不足。「申し込みが少ない」と答えた施設も。ここから希望者が減った、と決めつけるのは早計でしょう。特養の入所対象者を2015年から原則、要介護3以上に狭めた影響も、少なからずあるはずです▼別の調査では、「支払い困難を理由に特養を退所」した人たちも…。原因の一つに考えられるのは、一定所得以上の人の介護保険利用料が2割負担になったこと。せっかく入れた特養を退所する。以前なら考えられなかったことです▼アベノミクス「新3本の矢」で、安倍政権が「介護離職ゼロ」を掲げたのは2年前。しかし掛け声だけでやっていることは逆さまです▼「介護離職ゼロ」をうたうなら、まずは職員の処遇改善で「介護職離職ゼロ」を。介護保険利用料の3割負担導入はもってのほかです。


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