「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2017年3月6日(月)

那覇での志位委員長の会見(要旨)

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 日本共産党の志位和夫委員長が5日、那覇市内で行った記者会見の冒頭発言要旨は次の通りです。


沖縄訪問の3日間

 この3日間、沖縄を訪問した理由は、沖縄の基地問題が大きな正念場を迎えていると考えたためです。

 沖縄のたたかいへの心からの連帯をお伝えし、翁長雄志県知事、稲嶺進名護市長をはじめとする、「オール沖縄」のみなさんの声を直接お聞きするために、沖縄にまいりました。

 3日は、うるま市の市長候補である山内末子さんの事務所を訪問しました。4日は、名護市の辺野古テント村、キャンプ・シュワブゲート前の集会、稲嶺市長との懇談などを行いました。今日(5日)は、先ほど翁長知事と会談を行いました。

 翁長知事との会談では、辺野古の基地は絶対つくらせないという点で協力してたたかいぬくことを確認しました。知事の発言からは基地は絶対つくらせないという烈々たる決意と気迫が伝わってまいりました。私からは、沖縄のたたかいに本土が連帯することが大事であり、私たちの責任としてとりくむ決意をお伝えしました。知事からはぜひ頑張ってほしいとの期待の表明がありました。

「オール沖縄」の強さ

 現在の沖縄をめぐる状況ですが、安倍首相は日米首脳会談(2月10日)の前に辺野古の海上工事再開を強行して「手みやげ」とし、トランプ大統領に対して、辺野古新基地を「唯一の選択肢」として建設を強行することを約束しました。繰り返しの選挙における審判で、明々白々となっている沖縄県民の総意を踏みつけにする暴挙であり、絶対に許すわけにいきません。

 同時に、私は、今回の訪問を通じて「オール沖縄」のたたかいの強さを感じました。

 翁長知事は、最高裁不当判決をふまえての表明で、「あらゆる手法で新基地建設を阻止する」「米軍統治下時代、苛烈を極めた米軍との自治権獲得闘争を粘り強くたたかってきた沖縄県民は、日米両政府が辺野古新基地建設を断念するまでたたかいぬくものと信じている」とおっしゃいました。知事の断固たる決意とともに、県民のたたかいへの厚い信頼の気持ちが語られていると思います。

 稲嶺・名護市長は、オスプレイ墜落抗議集会で、「負けない方法をわれわれウチナンチューは知っている。それはあきらめないことだ」とおっしゃいました。辺野古のテント村では、「勝つ方法はあきらめないこと」と書かれた看板が掲げられています。名護市内のあちこちで同じ看板が見られました。これが現地でたたかっている方々の合言葉になっていることを、私は強い感動をもって受け止めました。

強権を どうとらえる

 沖縄に対して、安倍政権は、問答無用の強権につぐ強権で臨んでいます。これは彼らの強さの表れか。私は、そうではないと考えています。

 これまで安倍政権は、「抑止力のため」、「負担軽減のため」など、あらゆるごまかしを弄(ろう)して新基地建設を押し付けようとしてきたわけですが、沖縄県民を「説得」することも、その「理解」を得ることもついにできなかった。どんなごまかしの言葉も県民には通用しなかった。これは安倍政権にとっての大きな敗北だと思います。「オール沖縄」が安倍政権を大きく一歩、追い込んでいるのです。

 こういうもとで安倍政権がひたすら狙っているのは、ともかく工事を進めてしまおう、工事を既成事実にしてしまおう、そうすればいずれは県民もあきらめるだろう。この一点です。これに対する沖縄県民の回答は、「勝つ方法はあきらめないこと」。私は、沖縄県民があきらめない限り、新基地はつくれないと思います。万万万が一、基地をつくったとしても、そんな基地は維持できないと思います。「勝つ方法はあきらめないこと」というスローガンにこそ、勝利の道はあると私は考えるものです。

 「オール沖縄」の流れをさらに発展させ、来年の名護市長選、県知事選、那覇市長選、そして総選挙で、県民の圧倒的な審判をくだす。そのために私たち日本共産党も全力をあげて奮闘する決意です。

沖縄連帯のたたかい

 その上で、本土の私たちがどうたたかうかということが問われていると思います。

 沖縄の基地問題は、沖縄だけの問題ではありません。日本の問題であり、日本の民主主義が問われているのです。私は、今回の沖縄訪問でのさまざまな方々との懇談をつうじて、沖縄連帯のたたかいを発展させることの重要性を痛いほど感じました。

 今、沖縄連帯のたたかいは、いろいろな形で起こりつつあります。

 「戦争させない・9条壊すな! 総がかり行動実行委員会」は、「沖縄県民の民意尊重と、基地押し付け撤回を求める全国統一署名」にとりくんでいます。この署名はすでに100万人を超えて、広がっていると聞きました。この全国統一署名に、日本共産党は党をあげて取り組む決意を申し上げたいと思います。

 沖縄連帯集会という点でも、いろいろな動きが起こっています。

 4月19日に、「総がかり行動実行委員会」が主催して、東京日比谷野外音楽堂で、「安倍政権の暴走止めよう! 辺野古新基地建設反対!」を掲げた集会と行動が予定されています。

 4月29日、全国革新懇・東京革新懇・沖縄革新懇主催で、東京で、「沖縄県民のたたかいは私たちのたたかい―沖縄連帯の集い」が予定されています。こうした動きをぜひとも全国に広げていきたいと考えています。

野党共闘の発展に展望

 いま一つは、全国的規模で、野党と市民の共闘を発展させることです。

 この共闘は、安保法制=戦争法に反対するたたかいを土台にして発展してきたものですが、私たちは、この野党共闘のなかで、沖縄問題をしかるべき大事な課題として位置づける努力をしたい。すでに4野党の党首合意で「沖縄問題など民意を無視した強権政治を許さない」という確認がされています。さらに4野党でよく話し合って、沖縄問題についても前向きの政策的な一致点を得たい。その話し合いをやっていきたいと考えています。

 来たるべき総選挙で、野党と市民の共闘を発展させ、成功させて、安倍政権を退陣に追い込む。そして野党連合政権をつくる。こうした流れがつくられれば、沖縄問題の解決の展望が大きく開けてきます。そのために力をつくす決意を申し上げたいと思います。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって