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2017年2月27日(月)

きょうの潮流

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 「芸術とは、生きることそのものだ」。既成の概念にとらわれず、自由や権利を押さえつけようとするものや権威に反逆してきた岡本太郎は前衛芸術家といわれました▼米タイム誌が昨年発表した「世界で最も影響力のある100人」。日本人で唯一選ばれた草間彌生さんも「永遠の前衛芸術家」と評されます。来月で88歳となる現在も毎日絵を描き、「人類が踏み込んでいない新しい世界を開拓したい」と創作意欲を燃やし続けています▼「色を使って色を超え、無色の場所に幻惑的な色彩を展開することこそ、芸術である」。かつて岡本が語ったように、草間さんの作品からも鮮烈な色彩が放たれます。増殖する水玉や網目、人の顔や目、動植物…。そこには生命や人間への愛があふれています▼いま草間さんの集大成ともいえる展覧会が、東京の国立新美術館で開かれています。圧巻は大展示室の壁を埋める「わが永遠の魂」と題した絵画群。2009年からとりくみ、500点にも及ぶ連作は「どの作品も私の心の中から出ている」といいます▼作風に違いはあれど、彼女も岡本も芸術にたいする無限の情熱と創造力を持ち続けてきました。人生をかけて表現した作品は、同じ世界に生きる私たちへのメッセージが込められています▼国や人びとが争う混迷した世界の中で、力をあわせて平和や人間愛輝く美しい未来をつくっていきたい。今回の展覧会を前にそう呼びかけた草間さん。そのために自身も心の限り、命の限り、描き続ける、と。


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