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2017年1月14日(土)

米次期閣僚への上院公聴会

「米が世界最強の軍隊維持」 ロシアに強い警戒心

次期国防長官 南シナ海の中国「脅威」

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 【ワシントン=洞口昇幸】トランプ次期米大統領が国防長官に指名したジェームズ・マティス元中央軍司令官の承認に関する上院軍事委員会の公聴会が12日に開かれました。マティス氏は、米国が世界最強の軍隊を維持し、世界的規模で利益の確保を図るとの立場を示しました。ロシアとの関係改善を目指すトランプ氏とは対照的に、同国への強い警戒心を示す一方、中国の南シナ海での活動を脅威と位置付けました。


 マティス氏は公聴会での証言で、アフガニスタン戦争や過激組織ISとのたたかい、ロシアや中国の動きなどを挙げ、「こうした世界で米軍は最も統率され、装備され、決定力のある軍隊であり続けねばならない」と強調。一方で「強い同盟国のある国は繁栄し、ない国は衰える」として、「国際的同盟と安全保障上の連携」も排除しないと述べました。

 また質問に答えてマティス氏は、現在の世界秩序がロシアやテロ組織、中国の南シナ海進出によって「第2次世界大戦後、最大の攻撃にさらされている」と指摘しました。

 米国の国益に対する主要な脅威について「挙げるとすれば第1にロシアだ」と表明。ロシアのプーチン大統領が「北大西洋条約機構(NATO)を破壊しようとしていると認識している」と述べました。

 また書面による証言でマティス氏は「戦略上の目標」として、(1)安全で確実な核抑止力の維持(2)決定的な通常戦力の展開(3)不正規戦争の能力保持―を挙げました。

 核戦力について公聴会では、戦略核戦力の3本柱(大陸間弾道ミサイル、潜水艦発射弾道ミサイル、戦略爆撃機)を維持・強化する考えを表明。核兵器を搭載するオハイオ級原子力潜水艦の更新計画や次世代ステルス爆撃機B21の開発を支持するとともに、新型核兵器である空中発射巡航ミサイルの開発にも前向きの姿勢を示しました。

 海兵隊出身のマティス氏は中央軍司令官を最後に2013年に退役。文民統制(シビリアンコントロール)の原則から、退役後7年間は国防長官に就任できない連邦法の規定があり、同氏は議会に特別に規定を免除することを求めました。


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