2016年12月16日(金)
翁長知事、国に厳しく抗議
オスプレイ墜落 県民の命に関わる
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米軍普天間基地(沖縄県宜野湾市)所属のMV22オスプレイが名護市の浅瀬に墜落した事故を受け、同県の翁長雄志(おながたけし)知事は15日、外務省、防衛省、首相官邸に抗議し、オスプレイの飛行中止と配備撤回を要請しました。稲田朋美防衛相は「全ては安全確認と理解が前提だ。しっかり取り組んでいく」と応じました。
抗議文書は、事故によって県民の不安が現実のものとなり、大きな衝撃を受けたとして、一歩間違えば人命、財産にかかわる重大な事故につながりかねず遺憾だと表明。県民が強く反対してきたオスプレイが起こした事故に怒りを禁じ得ないとして、飛行中止、配備撤回を要請しています。
翁長氏は、米軍普天間基地で事故機とは別のオスプレイが胴体着陸したことも取り上げ、「防衛相から連絡がなく、誠に遺憾だ」と同省の対応を批判。「今回の事故と関係ないのなら、なおさらオスプレイは欠陥機だと言わざるを得ない」と述べました。政府が22日に名護市で予定している米軍北部訓練場の返還式典の中止も求めました。
また、沖縄県の抗議に在沖縄米軍トップのニコルソン四軍調整官が、住宅上空を飛ばなかったことを「感謝されるべきだ」などと反論したことにも言及。「県民の不安を顧みようとしない発言だ。占領軍意識そのものと考えざるを得ない」と批判しました。