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2016年12月14日(水)

きょうの潮流

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 強ければそれでいいんだ、力さえあればいいんだ。ひねくれたぼくだけど、慕ってくれるあの子たちがいる。だからみんなの幸せを祈って明日に希望を―▼孤児への思いを込めたバラード。アニメ「タイガーマスク」の最後に流れた歌は、番組が終わる寂しさとともに、悲しげな曲想にいつも幼心が締め付けられた覚えがあります▼孤児だったタイガーマスク=伊達直人は悪役プロレスラー養成機関「虎の穴」出身。しかし自分と同じ境遇の子どもたちに正しい道を示すため、フェアプレーのレスラーに。虎の穴の刺客と死闘を繰り広げる姿は強いだけのヒーローとは異なる人の温かみを教えてくれました▼漫画が世に出てから40年余。よみがえった伊達直人も、幼い頃に母と死別し、ランドセルが買えず手提げ袋で小学校に通っていました。6年前のクリスマス、児童相談所にランドセルを贈ったのも同じようなつらい思いをさせたくなかったから▼その後、全国に広がったタイガーマスク運動。先駆けとなった人物が先日正体を明かしました。お金持ちでもレスラーでもない普通のサラリーマン。自分が名乗り出ることで、社会全体で養護する大切さに気付いてほしい、子どもたちには支援する人がいることを▼他人を傷つける殺伐とした事件が相次ぐ年の瀬。さらに支援をとマスクを外した彼の勇気や善意の輪は、人間への信頼を呼び戻します。一方で、社会的な弱者に心を寄せようともしない今の政権は弱肉強食の“虎の穴”のように冷たい。


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