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2016年9月30日(金)

きょうの潮流

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 人生に後悔はつきものです。「もし、あのときこうしていたら」という悔恨と喪失感。それが人間の“生き死に”に関わることなら、なおさらです▼10代の男女の入れ替わりを描いた新海誠監督のアニメーション映画「君の名は。」。爆発的にヒットし、年配の人にも受け入れられています。理由として考えられるのは、切ないストーリー、色彩豊かな風景、映画のための楽曲。もう一つは映画全体が大きな“癒やし”になっていることでしょう。「報道ステーション」で監督がこう話しています。「ポジティブに今を生きよう、と伝えたかった」▼災害列島・日本。地震、土砂崩れ、台風被害。文明をあざ笑うかのような自然災害が続いています。「自分の住んでる場所があした無くなるかもしれない、という気持ちを僕たちはみんな抱えている」と監督▼文化にできることは心を癒やすこと。政治がすべきことは生活再建への支援。でも現実はどうか。東北では地震から5年半が過ぎても生活のめどが立たない人、熊本では5カ月後の今も避難所暮らしの人が300人以上います▼自衛隊が南スーダンPKOとして派遣されることも大きな矛盾です。19日の同番組では現役自衛官が心情を吐露。「(大規模災害の支援で)国民から『ありがとう』と言われるのが一番のモチベーション…。日本の土地でもないし、何をしに、わざわざ行くのか」▼監督は「絶望の中の希望を描きたかった」とも。絶望の中に希望を見せることは政治の責任でもあります。


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