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2016年9月10日(土)

きょうの潮流

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 北朝鮮が5回目の核実験を強行しました。公式発表によると、「米国をはじめとした敵対勢力の脅威と制裁騒動に対する実際的対応措置の一環」だといいます▼なぜこの時期に実験を行ったのか、専門家の推測はさまざまです。「次期米政権との対話に備え有利な立場を固めようとした」「9月9日の建国記念日に合わせた」「『制裁は無意味』だとのメッセージを発した」▼意図が何であれ、核実験がもたらすものは、国際社会からのいっそうの孤立と制裁強化でしょう。5月に36年ぶりに開かれた朝鮮労働党大会は、核開発と経済再生の「並進路線」を確認しましたが、未来のある道とは思えません▼北朝鮮研究の専門家として知られる韓国・仁済大学の金錬鉄(キムヨンチョル)教授は、核問題を解決したいなら「あるがままの北朝鮮と向き合うべき」だと主張します。「相手を把握し、意図を分析し、対策を立てよ」と▼「あるがままの北朝鮮と向き合う」という文言は、1999年に対話を通じた問題解決に乗り出した米クリントン政権下の「ペリー報告」にもありました。北朝鮮の「体制崩壊」を待つのでも軍事的手段に訴えるのでもなく、政治的解決に向けた努力です▼「ペリー報告」は6カ国協議へとつながり、2005年9月19日の共同声明へと実を結びます。北朝鮮の核開発放棄、米朝・日朝国交正常化など、様々な問題を包括的に解決しようという合意でした。それから11年。互いに「脅威」とみなす関係を変える努力こそ再び始めるべきでしょう。


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