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2016年7月21日(木)

きょうの潮流

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 梅雨明けの蒸し暑さのなか、引っ越しに追われる人たちの姿がありました。熊本空港近くの工業団地内につくられた応急仮設住宅「テクノ団地」。全500戸を超える最大規模です▼真新しい部屋に荷物を運び込んでいた老夫婦は「やっと落ち着ける」とほっとした表情。これまでは避難所や親類の家を転々としてきたといいます。一方で、市街地から離れた場所にあるため、不便さを訴える声も。先の見えない不安を口にする被災者も多い▼熊本地震から3カ月が過ぎました。大地が何度も揺すぶられ、追い打ちのような豪雨にも見舞われた被災地。地震で大きな被害を受けた南阿蘇村の立野地区では、記録的な大雨で土砂崩れが次々と起き、至る所で道路が寸断されたままです▼震度7に2度も襲われた益城町では犬の散歩や通学する子どもたちの風景が見られました。なんとか以前の生活を取り戻そうとする住民。その傍らでは、つぶされた家々、傾いた建物や波打つ道路といった非日常の光景がいまだ横たわっています▼「この町では家を無くした人も、そうでない人も、みんなが被害者。東日本大震災でも同じだと思いますが、途方に暮れてしまう」。壊れた自宅の前でたたずんでいた女性の言葉です▼いま列島にひろがる大規模な被災。復興への歩みを険しくさせている背景には、過疎や高齢化をはじめとする地方の荒廃があります。災害に強い国づくりとともに、地方が生きるためにはどうしたらいいのか。被災地の悲鳴が聞こえます。


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