「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2016年4月15日(金)

きょうの潮流

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 安倍政権が真っ黒に塗って国会に出したTPP交渉の文書。それをテレビで見た高齢の方から、終戦直後の墨塗り教科書を思い出したという話を聞きました▼戦時教育からの転換を求めたGHQは修身・日本歴史・地理の教科書をすべて回収し、廃棄処分に。その他の科目の教科書は不適当な箇所を全国の生徒が墨を塗ったり、切り取ったりして使いました。そのときの後ろめたいような体験が忘れられないと▼この人たちに、そんな感覚はないでしょう。交渉経過を国民に隠す一方で深くかかわった人物が内幕本を用意。そこには出版にあたって内閣官房や農水省の協力があったことも。こんな異常な状況では審議が進まないのも当然です▼しかも自民党は4年前の総選挙で「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない」とのポスターを全国に張り出していました。隠し、偽り、押し通すTPP。承認案の先送りもいわれていますが、ここは撤回させるまで追い込みたい▼それにしても、時計の針を逆戻りさせる政権です。「一億総○○」が声高に叫ばれ、女性は子どもを産んで国家に貢献するように扱われ、個人や民意より国家が優先される。放送や報道への介入や戦争法は最たるものです▼国民を戦争に駆り立てた軍国教育から抜け出し、民主主義の国づくりに一歩を踏み出した墨塗り教科書。それは過去の遺物との決別でした。安倍政権とのたたかいは時代を逆流させる勢力と、社会を前に進ませようとする国民のぶつかり合いでもあります。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって