2016年2月20日(土)
きょうの潮流
「とりまＵＮＩＴＥ（ユナイト）」。土日の全国高校生デモのキャッチフレーズです。若者言葉の「とりま」は「とりあえず、まあ」の略でユナイトは団結する。「とりあえず、まあ、団結だ」という呼びかけです▼ゆるい感じながら、戦争法の廃止や打倒安倍政権を求める決意が込められています。デモには学生団体のシールズやママの会、学者の会をはじめ、幅ひろい層が参加。声を一つに共闘する市民に国会から朗報が届きました▼先の課題で野党５党の党首が合意にこぎ着けました。そのためには国会や国政選挙など、あらゆる場面で大いに協力していこうと。「心が折れそうになったときもあるが、大きな希望がみえてきた」。そんな弾んだ声が耳に飛び込んできます▼戦争法が強行採決された昨年の９月１９日。日本の政治に民主主義、立憲主義を取り戻そうと呼びかけた日本共産党の提案は、多くの人びとを奮い立たせました。それから５カ月。野党共闘を願う声に後押しされて実現した団結です▼手を携えた野党はさっそく戦争法廃止法案を国会に提出しました。参院選まであと５カ月。あの日から数えれば折り返し地点です。２０００万署名をふくめ、たたかいにスパートをかけるとき▼きのうは二十四節気の雨水（うすい）。早春の雨が降り、冬の間、冷たく閉じていた大地がうるおい目覚めるころ。〈落ちてゐし種ふくらめる雨水かな〉（滝沢伊代次）。芽ぐむ生命の鼓動とともに、力を合わせて政治を変える息吹を列島の隅々までひろげたい。
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