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2016年1月20日(水)

きょうの潮流

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 人気グループ「SMAP」の解散騒動が世間で取り沙汰されていますが、メンバーの木村拓哉さんが主演した「武士の一分」という映画がありました▼つましくも愛する妻とともに幸せに暮らしていた下級武士。藩主の毒見を務めた際に失明してしまったことから人生の歯車が狂い始める―。主君の命を身をもって救う毒見役。日本では昔から「鬼食い」と呼ばれてきました▼独裁者や専制の裏返しのような役目。しかしいま、多くの国民が知らないうちにそんな役割を担わされていたら…。全国展開のカレーチェーン店が捨てた冷凍カツなどが横流しされ、スーパーで売られていた事件に思いがめぐりました▼廃棄を委託された産廃処理業者が食品卸売業者に転売。複数の卸売業者を介し店頭に並んだ構図からは、それぞれがもうけ最優先で食の安全をおろそかにする実態が浮かび上がります▼問題は一部にとどまりません。産廃業者から最初に横流しされた業者はカレー店以外の食品廃棄物も転売していたことを認めました。そこには大手食品メーカーが処分した食材も。ある業者は「大手の過剰在庫が格安で出回ることはよくある。普通、仕入れ先は聞かない」▼日本人1人当たり毎日おにぎり1〜2個分を捨てているという食品ロス。それを抑制すること自体大きな課題ですが、みずからの利益を上げるためにその処理の一端を消費者に担わせるとは。食の安心安全を守るためにも“魔のリサイクル”を騒動で終わらせるわけにはいきません。


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