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2015年9月12日(土)

きょうの潮流

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 川を、地図に描かれた1本の線としてとらえる。土地は用地やスペースとして、水とは切り離して語る。そんなことでこの国の環境や都市問題を論じられるのか。富山和子さんが『水の文化史』で疑問を呈しています▼われわれ日本人が、いかに水と緊密に関わりながら国土と文化を築き上げてきたか。その研究を続けてきた富山さんは経済性ばかり追求し、水と緑と土を軽んじる今の社会に警鐘を鳴らしてきました▼記録的な豪雨で決壊した鬼怒川や宮城の河川。行方不明者の捜索、孤立している人たちの救助が急がれます。茶色の濁流にのみ込まれた家や車、一変した街の光景が水害の恐ろしさと被害の広がりを伝えています▼これまで経験したことのない、50年に1度の…。くり返される雨量の異常さ。今回は「線状降水帯」と呼ばれる長く延びた降水域が長時間停滞したためだと。気象庁も「これほどの大雨になるとは予想できていなかった」▼これだけ異変が続く昨今、嘆くだけでは済まされないでしょう。現に鬼怒川の決壊場所は堤防が未整備で、市議会でも危険性が指摘されて改善の要望が出ていました。備えの遅れが被害を大きくしています▼温暖化が進み、地球全体を覆う異常気象。「だからこそ一人ひとりが自然の動きに敏感になり、国が備えや体制に万全を期すことが大切」と富山さん。読者からも。“国民の命と生活を守るというならば、戦争法案なんかに熱中していないで、目の前で流されている国民の安全を守るべきだ”


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