「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2015年7月31日(金)

きょうの潮流

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 テレビの音も聞こえず会話もできない。頭や耳が痛くなる。イライラし、寝られない。子どもが怖がる、赤ちゃんが引き付けを起こした。米海軍厚木基地周辺の市に寄せられた住民の苦情です▼朝鮮戦争によって米軍機の修理や補給、偵察基地の役割を担った厚木基地。日米安保条約のもとで恒久化され、70年代に米軍と自衛隊の共同使用が決まり、艦載機の離着陸訓練が実施されるようになると、騒音被害は激しく深刻化していきました▼神奈川県の真ん中、200万をこえる人口密集地にある基地の騒音訴訟が始まったのも同じ頃でした。昼夜を問わない爆音に長く苦しんできた住民たち。第1次訴訟から約40年、4次の控訴審で東京高裁は一審と同じく自衛隊機の夜間・早朝の飛行を差し止め、判決日より後の将来分の賠償まで初めて認めました▼「住民の睡眠を妨害し、健康に影響を及ぼす重要な利益の侵害だ」。自衛隊機の飛行差し止めを高裁が初めて認めたことは、各地の騒音裁判を勇気づけました▼とはいえ、元凶になっている米軍機の差し止めは退けられました。「国に権限はない」と。騒音だけでなく、過去に墜落事故を起こし、いまも部品の落下事故が相次ぐ米軍機。平穏な生活を脅かす状況を変えるには米軍基地をなくす展望が欠かせません▼沖縄をはじめ、米軍基地を抱える地の粘り強い運動は日本の安全と国民の命を守るたたかいです。それは異常な対米従属をただし、正常な姿を取り戻していくことにつながるはずです。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって