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2015年5月4日(月)

きょうの潮流

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 日本が侵略戦争に突き進んでいた最中の1933年2月20日、作家の小林多喜二が特高警察に虐殺されました。29年の生涯の多くを過ごした北海道小樽市にある市立小樽文学館には、関係する蔵書や資料が多数展示されています▼暗黒時代を彷彿(ほうふつ)とさせるのが、多喜二の死を報じた当時の新聞各紙。見出しは、そろって「取調べ中の心臓麻痺(まひ)」と、特高警察の発表をうのみに。実際に手を下しながら「栄養不良の結果」だと語る、特高主任のウソも長々と紹介しているのです▼権力の暴虐に目をつむる報道姿勢は、侵略戦争への協力と一体のものでした。前年の32年には、全国の新聞社が「満州国」擁護の共同宣言を発表。太平洋戦争が開戦した直後には、新聞社共催で「米英撃滅国民大会」を開いています▼こうした“負の歴史”は、決して消せるものではありません。同時に許しがたいのは、治安維持法など数々の弾圧法と統制で言論機関を追い込んだ戦争推進勢力です▼今はどうか。秘密保護法、盗聴法拡大、戦争立法そして改憲策動…。きな臭い動きと軌を一にして言論機関への圧力が強まっています。テレビ局を「聴取」した自民党幹部は「停波」の脅しまでかけました▼報道への圧力について本紙で語ったジャーナリストの青木理さんは、こう強調しています。「メディアとジャーナリズムの矜持(きょうじ)にかけて踏ん張らねばならない」。日本共産党員だった多喜二の遺志を継ぐわれわれも思いは同じです。言論の自由と平和憲法を守りぬくために。


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