2014年11月4日(火)
米中間選挙きょう投票
オバマ政権 上院過半数 維持なるか
【ワシントン=洞口昇幸】米中間選挙が4日、投票日を迎えます。連邦議会の上院(定数100)の36議席、下院(同435)の全議席を選出。残り2年の任期となる民主党オバマ政権に対する審判となります。
「(就任後6年間で)ほぼ全ての経済指標が改善したが、やるべき仕事はまだ残っている」。オバマ大統領は1日、ミシガン州で行われた民主党の会合で強調しました。
今回の中間選挙の最大の争点は、賃上げや雇用増、公平な税制実現などの経済問題。先月の米労働省の発表によると失業率は5・9%で、10%を超えた2007、08年の金融・経済危機直後よりは改善しています。
しかし、所得格差は拡大し続け、「中間層の強化」を実現できないオバマ政権への不満が根強くあります。米ギャラップ社の最新の世論調査でオバマ氏の支持率は40%、不支持率は54%です。
野党共和党は企業側の意向を強く受け、オバマ政権が求める最低賃金の引き上げなどを阻止し続けてきました。選挙戦ではオバマ政権の政策全般を「失敗だ」と批判する論戦を展開してきました。
米メディアの各世論調査によると、下院は共和党の過半数維持が確実で、上院で民主党が過半数を維持できるかどうかが焦点。上院も共和党が過半数となれば、オバマ氏の政権運営はいっそう厳しくなります。
中間選挙は4年に1回、大統領選の中間の年に行われる国・地方の統一選挙。連邦議会選挙のほか、36の州知事や自治体の首長・議員などの選挙があります。最低賃金引き上げの是非などを問う住民投票も行われます。