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2014年7月23日(水)

きょうの潮流

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 オーストラリアのメルボルンで20日に始まった国際エイズ会議は、オランダの世界的なエイズ研究者ユップ・ランゲ氏ら6人の追悼式で幕を開けました。6人は17日に親ロシア武装勢力が支配するウクライナ東部上空で撃墜されたマレーシア航空機の搭乗者です▼ランゲ氏は国際エイズ学会の元会長で、発症を抑える「抗レトロウイルス治療」の先駆者。途上国の貧しいエイズウイルス(HIV)感染者のために、特許の切れた安価なジェネリック薬品の普及者としても知られています▼「冷えたコーラをアフリカの隅々まで広めることができるのだから、同じことがHIV薬品でもできるはずだ」。生前のランゲ氏の言葉です▼貧困層にとって命の綱となっているジェネリック薬品は、環太平洋連携協定(TPP)交渉で焦点の一つ。先進国の医薬業界が主張するとおり、知的財産権保護強化を理由に製薬会社の特許が大幅延長されれば、ジェネリック薬品の開発・普及は困難になると懸念されています▼非政府組織(NGO)のマレーシアエイズ会議で活動するフィファ・ラフマンさんは「TPPはエイズ感染者や患者に再び死刑を宣告するに等しい」と批判します▼ランゲ氏らの死は、TPPという“命の破壊者”とたたかっている最中の悲劇でした。追悼式参加者の悲憤を現地メディアが伝えています。「マレーシア航空機を撃墜した者は、世界に3500万人もいるHIV感染者やエイズ患者の命を危険にさらすという罪を犯したのだ」


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