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2014年6月27日(金)

きょうの潮流

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 文章の理解を助けたり、興味をもたせてくれる挿絵。新聞の連載小説などでは、本文とともに日々の絵を楽しみにしている読者もいます。日本画家の百瀬(ももせ)邦孝さんが描く本紙連載中「再びの朝(あした)」の墨絵も味わい深い▼先月完結した連載小説「時の行路」の作者、田島一さんは自作についた絵に毎朝心をひかれたといいます。「細やかな配慮により、作品と響き合う世界を見事に構築してくれた。読者に独自のメッセージを投げかけてくれた」▼自動車会社を不当に解雇された労働者たちのたたかい。3・11後の試練に立ち向かいながら、前途を切り開いていく人々を描いた続編。「時の行路」を支えた中西繁さんの挿絵原画展が、29日まで銀座の画廊で開かれています▼都会のひとコマ、緑豊かな風景、野や街に咲く花々、工場やそこで働く人、そして震災の傷痕。中西さんの水彩画は色合いも温かく、自然や人間愛にあふれています。モチーフが決まってから1枚を仕上げるのに3時間。取材に駆けめぐり、筆を走らせる毎日でした▼「寂しく悲しいときでも、絵には美しさを求めた。グロテスクな現実を、そのまま表しても心に響かない」。そう語る中西さんの絵には、血の通った美しさがあります▼今後、名古屋、大阪でも開催される原画展。売り上げの2割は映画「時の行路」製作の支援にあてられます。人間をモノのように扱い、働く人や家族を痛めつける攻撃をはね返したい、という中西さん。1枚の絵に社会を変える力があると信じて。


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