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2014年5月29日(木)

きょうの潮流

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 色とりどりの花が咲き乱れる季節です。花から花へ、ミツバチも大忙し。どんどん生まれる働き蜂が、せっせと蜜や花粉を集めてきます。ミツバチの一群れが年間に必要な蜜は120キロ、花粉は20キロにもなるそうです▼イギリスに「はちみつの歴史は人類の歴史」という古いことわざがあるように、大昔から人間の生活と深くかかわってきたミツバチ。野菜や果物など、いまも私たちが口にする食物の3分の1が彼らによって受粉されています▼地球上の生命をつなげてきたミツバチ。しかし、ここ15年ほどの間に大量死や失踪現象が世界中で起きています。地域差はあるものの、在来種の5割から9割までもが消滅したとの報告も。米国では150万もの群れが消えました▼「蜂群崩壊症候群」。各地の実情を取材し、その原因を探求したドキュメンタリー映画「みつばちの大地」が今週末から東京・岩波ホールで上映されます。カメラは驚きの生態に迫りながら、自然と人間との関係を問いかけます▼病気や殺虫剤によって死に追いやられ、金儲(もう)けのために酷使されてきたミツバチ。養蜂家や研究者の証言は、人類がつくり上げてきた文明が複合的に作用し、小さな命の存在を脅かしている現状を伝えます▼専門家は「ミツバチを人間がコントロールしようというのが問題」だといいます。ミツバチから学ぶ姿勢が大切ではないか、と。古来ともに生き、多くの命を支えてきた仲間に人類が加える重圧。それは文明の行き着く先を暗示しています。


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