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2014年5月11日(日)

きょうの潮流

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 「平和の祈り」。大屏風(びょうぶ)いっぱいに躍る墨痕(ぼっこん)。澄みわたる青空のようにさわやかで、穏やかな空気を醸(かも)し出す書です。神奈川県鎌倉市の古刹(こさつ)、建長寺で今月初旬に催された書家・金澤翔子さんの個展は、どの作品も優しさに満ち、心に染みます▼翔子さんと二人三脚で歩んできた母親の泰子さんは、会場に掲げた「ごあいさつ」で、翔子さんのダウン症にもふれながらこう記していました。「翔子は実に優しい…しかもそれはただ優しいのではなく翔子の居る場所を平和で調和の世界に変えなければならないと云(い)う、きちっとしたメッセージ性まで持っている」▼イギリスの文豪シェークスピアは「平和は芸術の保母」(『ヘンリー5世』)という名言を残しています。意味合いには諸説あるようですが、平和であってこそ芸術が育まれるとも理解されています▼今春、ある芸術系大学の卒業式で、著名なデザイン評論家でもある教授が、「強い国をめざせという風潮が強まっている」と憂え、卒業生たちにこう呼びかけました。「芸術は、それと真逆(まぎゃく)の優しい社会をめざすものなのです」▼「強い国」を掲げ、集団的自衛権をごり押しして“戦争する国”へ突き進もうとする安倍首相。優しさのかけらも感じられません▼翔子さんは、前回の「赤旗まつり」で青空揮毫(きごう)を披露してくれました。泰子さんは、「『赤旗まつり』のお客さんの優しい感じがとても印象深かった」といいます。きなくさい昨今、そんな平和を愛する優しき心の輪をうんと広げたい。


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