2014年4月2日(水)
きょうの潮流
街で見かけるスーツ姿がまぶしい。4月は新しい生活の始まりです。わくわく、どきどき、しばらくは緊張もつづくでしょう。重税感ずっしりの新生活ですが、胸打つ鼓動は高鳴ります▼働きながら社会の役に立ちたい、学びながら自分を成長させたい。希望や夢をもって足を踏み出しながら、過酷な労働、競争や格差社会のなかで流され、忘れがちな動機や初心。それは、自分らしさを失っていくことにつながります▼最近、学習の友社が若者向けに出した『ものの見方たんけん隊』も初心の大切さを説きます。自分の体験、周りの人たちの存在、学んだり語り合ったりする場がはぐくむ初心の芽。それを奪われたときは、初心を育ててくれた人や場を取り戻すしかない、と▼本紙も、「赤旗」学生版をつくり、全国の大学で配り始めました。さっそく受け取った学生から「楽しく読んだ」の反応も。1面で日本共産党の吉良よし子参院議員と今春の卒業生が学びながら社会を動かす醍醐味(だいごみ)を語っています▼マルクスの著書を読み、「社会の仕組みを学び、どうやったら社会をよくできるかをつかんだ」という22歳の青年。みずからの経験や実践を通し、いまの仕事にやりがいを感じていると話す吉良議員▼そういえば先の本は、マルクスのこんな言葉を紹介しています。「人間は、歩くことを覚えると、転ぶことも覚え、転ぶことによってはじめて、歩くことを覚える」。つまずき、失敗しながらも、自分を、社会を、前に進める人間でありたい。