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2014年3月5日(水)

きょうの潮流

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 政府が東京電力福島第1原発事故で、「国が前面に出て」汚染水問題を解決すると発表してから半年がたちました。しかし、東電任せという旧態依然の姿は見えこそすれ、国の姿はさっぱり見えません▼汚染水が漏れる事故が相次いでいます。先月は、高濃度の汚染水が約100トン、タンクを囲む堰(せき)の外へ流出する事故が起きました。原子力規制委員会の委員長が「稚拙(ちせつ)なミス」と批判しましたが、その管理体制のありように驚かされます▼流出したのは、1〜4号機の原子炉建屋地下などにたまった汚染水から放射性セシウムを減らし、3年前の津波などによる塩分を除去した処理水。極めて高濃度の放射性ストロンチウムが含まれ、ポンプでタンクに送っていました▼ところが、満水に近く、送る予定のないタンクに送水し、あふれました。当該タンクに通じる送水配管の弁が、閉まっているはずなのに開いていたためです。兆候はありました。水位が上がっていると警報が鳴ったからです。しかし、機器の異常と判断し、タンクの水位を現場で確認しませんでした▼先月末に東電の副社長が会見し、こう話していました。「モグラたたき的な対策」「野戦病院状態」から脱しようと努力してきたが「トラブルを防止できず残念」と。モグラたたき的な後手の対応が今も続いています▼放射性物質で汚染された地下水の海への流出も止まっていません。この非常事態の解決こそ緊急課題です。現実を無視した原発の再稼働や輸出は論外です。


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