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2014年1月20日(月)

きょうの潮流

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 NHKEテレのドキュメンタリー番組「下北半島 浜は核燃に揺れた」に注目しました。戦後日本の歩みを地方から見つめるシリーズ「日本人は何をめざしてきたのか」の第7回。この1月からは東北が舞台▼国策に翻(ほん)弄(ろう)され、苦しみ抜いた末に原子力との共存の道を選んだ青森県・下北半島の人々の記録です。小さな浜にもちあがった原子力船「むつ」の巨大な港建設計画、六ケ所村の核燃料サイクル施設の建設。核燃の受け入れをめぐって地域は引き裂かれ激しい対立が起きました▼なぜ下北半島だったのか。番組は1969年、下北半島を空から視察する経団連首脳の姿を映します。高度経済成長から取り残されたこんな土地があったのかと。そこから下北半島の巨大開発計画が浮上したといいます。それは働く場所もなく、出稼ぎに出るしかなかった人々にとって福音でもあったのでしょう▼しかし、その代償はとても大きいものでした。防波堤に描かれた子どもたちの絵が象徴的です。漁民と漁民が握手をしている絵。なんとか仲直りしてほしいというメッセージです▼最大の代償は核燃サイクルが破たんし、高レベル放射性廃棄物の最終処分場が決まらない中、なし崩し的に下北半島に全国の使用済み核燃料が集められていることでしょう。原発が「トイレなきマンション」といわれるゆえんです▼私たちは歴史から何を学ぶのか。番組に結論はありません。しかし、もはや原発からの撤退しかないことを事実であぶりだします。


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