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2013年12月20日(金)

きょうの潮流

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 偶然の皮肉なのでしょうか。猪瀬直樹都知事が辞任を固めた18日に、自著『勝ち抜く力』が発売されました。中身は、2020年オリンピック・パラリンピック招致の成功話です▼作家としての自負なのか、周りを説得するには言葉に力がいる。それにはファクト(事実)とロジック(論理)が必要だと強調しています。しかし、徳洲会から提供された5000万円をめぐる説明は、みずからの信条の破綻でした▼立候補の直前に受け取り、徳洲会に捜査が入ると慌てて返した大金を個人の借金だったと言い張る。具体的な話になると記憶がぼける。都合の悪いことは妻や秘書のせいにする。事実と論理どころか、偽りとその場しのぎの連続でした▼猪瀬氏にかかった疑惑の核心は、東電病院の売却をめぐる贈収賄。賄賂で都政をゆがめたのか、その解明が必要です。当初は徳洲会側との面談の際にそんな話はなかったといっていた本人も、ここにきて話題になったことを認めました▼都知事就任から1年。過去最多となる約434万票の支持をうけながら、都民の期待と信頼を裏切った末の辞任でした。たとえ職を辞しても、都民にたいする説明責任は消えません▼石原知事の後継として猪瀬氏を推した自民党は、とにかく知名度が重要などと無責任な候補者選びをくり返そうとしています。先の本は、明日を信じられる日本、若者に希望をつくるのは、おとなの義務だと語っています。それなら、なによりも都民の声を大切にする知事こそ、です。


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