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2013年5月8日(水)

きょうの潮流

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 その小さなラジオ局は、東日本大震災から約2カ月後の2011年5月17日、宮城県南三陸町の避難所となっていた体育館の廊下で誕生しました▼町民のために防災や避難情報を届ける10カ月間限定の災害ラジオ局「FMみなさん」。町の臨時職員として時給850円でスタッフとなった18歳から41歳までの男女9人は、誰もラジオの仕事は初めてです▼ドキュメント映画「ガレキとラジオ」は、その奮闘ぶりを優しく見つめています。不慣れなうえに自らも被災者で仮設暮らしのスタッフたちは苦労の連続です。記者の男性はシングルファーザーで元ダンプ運転手。取材姿をそっと見に来た息子は、「向いてねえなあ」と言いつつ、ほほえましそう▼臨時災害放送局(災害FM)は、大災害時、国が自治体に一時的に放送免許を与える制度です。東日本大震災では4県で29局が開設され、支援制度など被災者に役立つ情報を発信してきました▼しかし、震災から2年余が過ぎ、資金や人材不足で運営が岐路に立つ局が少なくありません。「被害が軽微な地域」だからと免許更新が受けられずに閉鎖した局も。今では17局(4月1日現在)まで減少しました▼「FMみなさん」のスタッフは、被災者のためにという思いで次つぎと企画に挑戦。閉局前には町民ぐるみのイベントを大成功させます。映画に感動しながらつくづく思いました。「国土強靭(きょうじん)化」名目で無駄な大型公共事業をすすめる安倍政権には、こういう事業こそ手厚く支援してもらいたい。


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