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2013年3月16日(土)

きょうの潮流

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 春めく陽気とともに心あたたまる判決がつづきました。成年後見人をつけた人の選挙権をみとめた判断と、自動車のマツダで「派遣切り」にあった13人を正社員として認定したものです▼「また、選挙に行けるようになってうれしい」。原告女性の喜びは同じ境遇にある人たちにひろがりました。障害をもつ人を守るための成年後見制度。これまで利用者は、判断能力に欠けるとして選挙権をうばわれてきました▼「すべて国民は、法の下に平等であって…差別されない」(憲法14条)。民主主義の根っこにかかわる判決は明快でした。さまざまな障害をかかえる人も主権者として扱われ、その決定は尊重されなければならない▼法に反したマツダの働かせ方を断罪した判決も、多くの派遣社員を勇気づけました。派遣には最大3年という期間の制限があります。それを逃れるため、いったん直接雇用してふたたび派遣にもどす制度をつくって悪用。そのやり方は「労働者派遣法の根幹を否定する」ときびしく批判されました▼「派遣切り」にあい、米もない悲惨な生活をおくる人や心の病にかかった人も。「これがマツダのために一生懸命働いた者の現状です」。原告団の代表は裁判のなかで訴えました▼ふたつの判決は不当な差別をうけた人たちが立ち上がり、みずからの権利をかちとったものです。「どうぞ、社会に参加してください。堂々と胸張って良い人生を送ってください」。一票を手にした女性に語りかけた裁判長の言葉が胸にしみます。


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