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2012年11月22日(木)

きょうの潮流

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 11月は、ワインの新酒の季節です。フランス・ボージョレ地方の試飲向け新酒、「ボージョレヌーボー」も解禁されました▼ワインの本場フランス。さすが、ワインにまつわる話に事欠きません。あのナポレオンは、ワーテルローの戦に敗れ閉じ込められた、絶海の孤島セントヘレナで告白したそうです。ブドウ酒税の復活が自分の没落のなによりの原因だった、と▼マルクスが、『フランスにおける階級闘争』で紹介しています。酒税は、昔から人民の憎しみの的でした。18世紀末の革命で廃止されますが、ナポレオンが生き返らせます。ために、南フランスの農民は反ナポレオンに転じました▼以後も酒税は、革命と反革命の間で揺れます。1849年、廃止されていた酒税が復活しました。ナポレオンのおいのボナパルトが大統領に就くと宣言してからちょうど1年後の、記念日の出来事です▼マルクスは書きます。酒税の復活で、「農民は…社会主義の腕に身を投じた。…ボナパルトもあたら農民をとりにがしてしまった」。マルクスは、人民が酒税を憎むわけも書き忘れません。安いワインも高級ワインも同じ税率で、資力の低い人ほど割高の税を払う「逆の累進税」。消費を落ち込ませ、商人や農民にはワインを売れなくさせる…▼いまの日本の消費税に対する、消費者と業者の困りようと同じです。時も国も超えて続く、税をめぐる攻防。消費税の大増税を推し進める勢力は、ナポレオンの孤島での告白を忘れない方がいいでしょう。


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