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2012年11月18日(日)

きょうの潮流

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 事件が起こる。犯人と疑われた人すべてにアリバイがある。ところが目撃者は、警察で彼らの顔をみて、うち1人が犯人と断定した。事実なのか。そこで捜査の枠ぐみがつくられる…▼アメリカのノーベル賞経済学者、スティグリッツ氏が紹介する「枠ぐみづくり」の例です。彼は、政治のたたかいの大半が枠ぐみづくりをめぐる争い、といいます(『世界の99%を貧困にする経済』)▼たとえば、大企業の経営者が唱えます。自分たちが社会に役立つ仕事への意欲をもち続けるには、給料は高く税の負担は軽いほどいい、と。彼らは、自説で人々の考え方に枠をはめようとします。メディアや政治家を使って▼きのう、各新聞の見出しに目立ちました。「民VS自公VS三極」「民自激突、第三極カギ」。総選挙でどの党を選ぶか、枠ぐみづくりを新聞がかってでたようです。大きなお世話だ、選ぶのは私たち。そういいたくなります▼「民VS自公VS三極」? 実は、もはやいきづまった自民党型政治の枠内での主導権争いにすぎません。日本の現実が求めるのは、もっと大きな枠ぐみづくりです。60年続いた自民党型政治に別れを告げる道へ、踏み出すかどうかの▼スティグリッツ氏は問います。アメリカは1人1票制の国なのに、なぜわずか1%の富める人の利益にかなう政治が続くのか。彼は、大企業や富裕層が社会にふきこむ思考の枠ぐみづくりに一つの答えを求め、そこに民主主義の危機をみます。日本にもあてはまる、問いと答えでしょう。


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