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2012年11月13日(火)

主張

「即時原発ゼロ」

全国に響きわたる声を聞け

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 「ゲンパツ反対」「原発とめろ」「再稼働やめろ」「子どもをまもれ」―冷たい雨の中、夜空をついて、東京・永田町の国会周辺に参加者の唱和が続きます。「反原発1000000人大占拠」行動です。同じ日全国でも、「即時原発ゼロ」「再稼働反対」などを掲げて集会やデモ、宣伝行動などが繰り広げられました。東日本大震災とそれにともなう東京電力福島原発などの悲惨な事故から1年8カ月、原発が事故を起こせばどんなに深刻な事態を引き起こすのか、いよいよ明らかです。野田佳彦内閣は、全国に響きわたる「即時原発ゼロ」の声を聞くべきです。

国民の怒りは頂点に

 「1年8カ月たっても住み慣れた自宅に帰れない。私たちと同じ思いをさせないために、原発は直ちに廃止を」と福島県から参加した女性。「全国からの参加者の多さに元気をもらった。地域に帰ってまた頑張ります」と長野県から参加した若者。東京・霞が関の官庁街や内幸町の東京電力本店前、永田町の首相官邸前などで抗議行動を繰り広げた参加者が、国会正門前の大集会に集まり始めた午後5時ごろには本格的な雨。参加者の熱気は雨にも寒さにも屈しません。

 事故発生から1年8カ月たっても廃炉に向けた本格的な作業さえ手がつかず、除染や復旧の対策も進まないなか、福島県ではいまだに十数万人が避難生活を続けています。にもかかわらず原発からの撤退に背を向けて、再稼働や建設再開など原発依存を続けようとしている野田政権―国民の怒りと批判は頂点に達しています。参加者がのべ10万人に達した「首都圏反原発連合」呼びかけの「大占拠」行動と、「原発をなくす全国連絡会」の呼びかけにこたえた全国いっせい行動はその反映です。

 世界有数の地震国日本で危険な原発の運転は許されず、停止中の原発の再稼働など論外であることは、原子力規制委員会がおこなった原発での活断層の調査や、全国の原発が福島事故クラスの事故を起こした際の被害予測などでいよいよ明らかになりました。

 野田政権がこの夏再稼働を強行し、全国で唯一運転している関西電力大飯原発では、原発の敷地内で非常用の配水管の下を通る「F―6」と呼ばれる断層(破砕帯)が地震を引き起こす活断層であるという疑いが濃くなっています。疑いがある以上、直ちに原発の運転は中止すべきです。

 全国の原発が福島原発事故クラスの事故を起こした場合の放射性物質の拡散を調査した被害予測では、規制委員会が避難の必要な範囲としている原発から30キロメートルを超えて、高い濃度での拡散が予想されることが明らかになりました。30キロ圏だけでも480万人が暮らします。事故が予測の範囲にとどまる保証はなく、原発依存を続けるのは危険この上ないものです。

直ちに廃止に踏み出す

 日本共産党の志位和夫委員長は国会前の集会で「即時原発ゼロ」が重要と訴えました。福島原発事故の重大性に照らしても、原発は運転を始めるだけで危険な「核のごみ」(使用済み核燃料)がたまり続けることを考えても、再稼働は中止して、直ちに廃止に踏み出すべきです。青森県大間などでの新増設は断じてゆるされません。今こそ「即時原発ゼロ」の声を高めようではありませんか。


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