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2012年10月28日(日)

きょうの潮流

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 わが国で、年間1800万トンの食べ物が捨てられているそうです。日本が輸入する食料の3割にあたる量です▼うち、まだ食べられる分が500万トンから800万トンといいます。店の売れ残りや家庭の食べ残しです。500万トンでも、発展途上国の約1200万人の食をまかなえるほど。栄養不足で亡くなる約500万人の子どもの、命を救えます▼食べるため生きるため、先人はどんなに知恵と力を注いだか。たとえばジャガイモの原産地、ペルーのアンデス地方。4000メートルの高地の農家は、畑の周りにみぞを掘りました。日中の日差しで温まった水を、夜は畑に流して霜をよけます▼ペルー・アンデスの農業は、国連の世界農業遺産の一つです。伝統農法や生物多様性を守る土地利用を、後世に残す世界農業遺産。昨年、日本の2カ所が加わりました。トキと暮らす郷づくりの新潟・佐渡。能登の里山・里海。先進国で初めてです▼「富山和子がつくる―日本の米カレンダー」13年版(水の文化研究所)は、祝・世界農業遺産の暦です。佐渡の田んぼで仲良くえさを食(は)む2羽のトキ。日本海になだれ込むような雪をかぶる、能登の千枚田。愛媛県宇和島市の段畑や香川・小豆島の棚田ともども、守ってきた人々への感謝の念がこみあげてきます▼富山さんは、喜ぶばかりではありません。国土も文化も壊す環太平洋連携協定(TPP)を「悪魔の政策」と告発し、「瑞穂の国学会」をつくる準備中です。日本の国の土台を知るため、守るために。


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