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2012年9月28日(金)

きょうの潮流

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 報道写真家の樋口健二さんが撮った、ある親子3人の記念写真があります。仏壇の前で正座する父と母。息子は、額に入った遺影です▼息子さんは、29歳で亡くなりました。白血病。原発の下請け会社で働き、放射線をたくさんあびていました。会社は、彼の放射線管理手帳を書き換えていました。あびた放射線量は「0」と▼お父さんは自衛隊の関係者で、“国の仕事だから原発は安全”と思っていたようです。お母さんも、「もう嫌だ」という息子さんをなだめ、仕事を続けさせました。「こんなに危険な仕事だと知っていれば…」。なげき続けるお母さん(学習の友社『「最先端技術の粋をつくした原発」を支える労働』から)▼06年。日本共産党の吉井英勝衆院議員は、政府に質問主意書を出しました。地震や津波で原発の電源がすべて失われる危険に、警告を発したのです。「考えられない」、「安全の確保に万全を期している」と答えた人は、「内閣総理大臣 安倍晋三」でした▼昨年3月、福島で電源すべてが失われる原発事故がおこりました。労働者が、命がけで後始末にあたっています。しかし、自民党の総裁に返り咲いた安倍氏は語ります。原発を推進して「間違いがなかった」、再稼働は「必要」…▼労働者や住民の犠牲の上に成り立つ原発。安倍氏には、当然の犠牲かもしれません。「誰かが命をかけないと(日本を)守れない」という人ですから。かつて日本を破滅させた、“国のために命をささげよ”の思想よ再び、です。


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