「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2012年9月7日(金)

きょうの潮流

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 きょうは、二十四節気の一つ、「白露(はくろ)」です。暦の解説によれば、野草に宿るしらつゆが秋の趣をひとしお感じさせるころです▼秋気はいよいよ加わり、秋分の日にかけて、水辺でセキレイが鳴き始め、ツバメは去ってゆく、といいます。「草ごもる鳥の眼とあう白露かな」(鷲谷七菜子)▼さて、現実の秋の趣はどうでしょう。日差しの強い日中の暑さといったら。気象庁も、9月の前半は北日本や東日本で高温が続くと予想します。しかし、風が吹いてくると、たしかに秋気が体を通りぬけてゆく感じがします▼日本気象協会は、今秋にも「日本版二十四節気」を提案するつもりでした。「立春」や「寒露」など古代中国で生まれたいまの二十四節気は、日本の季節感と合わなかったり、現代ではなじみが薄かったりする。新しい言葉に置き換えよう、と。対して、とくに俳人から「いまのままで」の意見が多く寄せられました▼「二十四節気と実感とのずれが日本文化を豊かにしてきた」と説いたのは、俳人の長谷川櫂さん。冬のさなかに春の気配を探るような先取りの精神が、日本人の繊細な季節感を養った、というわけです▼気象協会は改めました。二十四節気は変えないまま、いまの言葉で表す「季節のことば」づくりへ。いま、「季節のことば」を募集中です。暦と季節感のずれを語るなら、温暖化による気候の変化に目を向けた方がよかったかもしれません。しかし温暖化の中でも日本人は、まだ暑い「白露」のころに秋を探します。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって