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2012年8月31日(金)

きょうの潮流

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 「すべての人間は、…尊厳と権利とについて平等である」。1948年12月に国連総会が発した世界人権宣言の第1条です▼ロンドン郊外にあるストークマンデビル病院の、戦傷者の車いすアーチェリー大会も、同じ年の7月末に開かれました。催したグットマン医師は、ナチス・ドイツのユダヤ人迫害の魔手からイギリスへ逃れた人です。大会は、今日のパラリンピックに発展します▼生まれ故郷に帰ったパラリンピック。ロンドン大会の開会式は、宇宙の誕生ビッグバンを表すしかけで始まりました。宇宙ができ、人類が生まれ、私たち人類はどこへ? シェークスピアの「あらし」に登場する少女、ミランダを案内人にして旅する趣向です▼世界人権宣言を記す、巨大な本をかたどる島にも着きます。その場面をテレビでみて、手元の「宣言」を読む。「すべて人は…自己の尊厳と自己の人格の自由な発展とに欠くことのできない経済的、社会的および文化的権利を実現する権利を有する」(22条)▼パラリンピックは、その権利を実現して人間の可能性を押し広げてゆく、旅の大舞台です。わずか16人で競ったストークマンデビル病院のアーチェリー大会は、164カ国・地域の約4300人が20競技503種目に集う、ロンドン大会に発展しました▼「あらし」のミランダは、孤島で父と2人だけで育ちます。島に現れた人々をみていいます。「これほど美しいとは思わなかった、人間というものが!」。同様の発見に満ちた大会でしょう。


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