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2012年8月12日(日)

きょうの潮流

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 山肌に光る残雪。湿原に咲き乱れる高山植物。たおやかな山容。新潟の妙高連峰・火打山は、登山者の身も心もやさしく解き放ってくれます▼背丈の伸びたハイマツをかきわけ、2462メートルの頂に立つ。日本海や高田平野はかすみがかっていたけれど、目を転じると、北アルプスから南アルプスにいたる日本の背骨が一望できました。はるか南、富士山も雲の上に頭を出しています▼山小屋から山頂への道すがら、自然観察のガイドさんからライチョウの話をききました。火打山は、日本のライチョウの北限のすみかにあたります。絶滅を防ぐには、国境をこえて生態系を守る必要があるそうです▼高山のハイマツ帯に生きるライチョウ。ハイマツ帯の更新には、種を運ぶホシガラスが欠かせない。ホシガラスは、オオシラビソの森で繁殖する。オオシラビソの守り手は、虫を食べる渡り鳥のコマドリやメボソムシクイだ。コマドリの越冬する中国の環境もよくないと、渡ってくる数が減ってしまう…▼残念ながら、火打山のライチョウと出合えませんでした。もっとも、ライチョウは人間を歓迎しないかもしれません。人の残飯が天敵キツネをよびよせている、といった話もきくほどですから▼日本全土で約1800羽しかいなくなったライチョウに、新たな“天敵”? 米軍機オスプレイです。ライチョウの山と重なる飛行ルートがあります。騒音。風圧。日本自然保護協会は、政府に警告します。「いっそう絶滅の危機に追いやってしまう」と。


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