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2012年6月30日(土)

きょうの潮流

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 中国の洞窟で破片がみつかっていた土器を調べ、分かったそうです。2万年以上前につくられた、もっとも古い土器らしい、と▼土器は、うわぐすりを用いない素焼きの器です。軟らかい粘土を手でこねて焼きました。2万年前は、地球のきびしい寒冷期にあたります。当時の人は、限られた食料から栄養をとるための料理に、最古の土器を使ったようです▼やはり、動物である人間の生きようとする本能が、新たな技術を生み出したのでしょう。逆に人間は、役に立つと考えられていた資源や技術でも、生存を脅かすと分かると遠ざけてきました。器の場合なら、鉛があります▼人類は、軟らかくて細工しやすい鉛を古くから利用しました。陶器のうわぐすりに、食器をつくるスズ合金ピューターの成分に…。鉛中毒も、ギリシャ時代から知られています。鉛の器でワインを飲む習慣が、ローマ皇帝ネロの人格をゆがめ暴君に変えた、との説もあるほどです。いまでは、食器をつくるときの鉛の使用がほぼ禁じられています▼しかし、技術や資源に巨大な利権がからむと話がおかしくなります。チェルノブイリで、フクシマで、いったん事故が起きると手に負えないと証明ずみの、原発にしがみつく人たち。電力会社の経営や国の政治をあずかる彼らは、人間の生存本能を忘れて資本のもうけ本能に従っています▼昨日も、大勢の人が首相官邸前で脱原発の声をあげました。「未来をこの手に取り戻そう」「子どもたちの、そして美しい地球の明日を」


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