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2012年5月16日(水)

きょうの潮流

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 1972年5月15日に記された言葉に、いまもうたれます。当時の那覇市長、平良良松(たいらりょうしょう)さんが、沖縄で発行された『憲法手帳』によせた序文▼「憲法の命をよみがえらせなければならない。つまり、憲法の初原の命を、本土へさしむけるのである。五月十五日は、その第一歩をしるす日である」。その日、沖縄は本土復帰を果たしました▼沖縄の人々は、武器を捨てる日本国憲法に自分自身の「こころ」を見いだしていました。琉球王国の時代にアジアのかけ橋だった、平和の島のこころを。先の戦争と戦後のアメリカ占領の、二つの苦しみを刻んでより深まった、なにより人の命を尊ぶこころを▼しかし、本土への復帰を前に、憲法の前文や条文からかけ離れた日本の政治の現実を知り、憲法の命をよみがえらせ憲法のこころを発信する、みずからの使命を自覚したのでしょう▼いま、沖縄のこころを発信する沖縄平和賞にも憲法の命は宿っています。県が2年に1度、アジア・太平洋の非暴力・平和の実現や、人の命と権利を脅かす貧困や環境破壊の解決のため力をつくす人々に贈る賞です。02年の1回目は、戦乱のアフガニスタンで診療所を開き井戸を掘る、ペシャワール会に贈りました▼いまや7割以上の県民が、アメリカとの軍事同盟をなくしたいと考える沖縄。40年前、平良さんは書きました。「新たな『復帰運動』をこの憲法手帳をかざして開始する」。本土復帰から憲法への復帰へ。いま、国中の人がともに憲法をかざす時です。


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