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2012年4月22日(日)

きょうの潮流

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 北斗七星のひしゃくのおわんの先端に光る二つの星を、線で結んで5倍伸ばします。必ず北極星にいきつきます▼北斗七星は、北極星につながれているようです。その北斗七星は、おおぐま座の一部です。やはり、もとはギリシャ神話です。大神ゼウスに愛されたカリストは、男の子アルカスを産む。ねたんだゼウスの妻ヘラは、彼女をクマに変えてしまう▼猟師に育ったアルカスは、母とは知らずクマを殺そうとした。と、母子はゼウスの計らいで天へ。母がおおぐま座、子がこぐま座。が、ヘラの怒りは収まらない。こぐま座のしっぽに北極星があり、母子は北の空につながれたままだ…▼神話がほのめかしているそうです。クマは、ヘラがつないでおかないと困ると思うほど強く怖い動物だ、と。昔のアイヌの人は、クマを神の化身とみなしました。肉や皮は神のお土産だとして、供え物や歌舞をクマに奉りました。クマへの感謝、おそれ、敬意が入り交じる儀式なのでしょう▼秋田の「クマ牧場」からヒグマが逃げ出し、従業員2人の命を奪って自分たちも射殺されました。犠牲者は、クマに情愛をもってえさを与えていた人です。残念ながら、事件は前から予想されていました▼狭い「監獄」に多くのクマを住まわせ、食べ物をめぐる争いで心身とも傷つける。習性を顧みず、冬眠もさせない。クマは荒立ちました。もうけのためにクマを見世物にして、おそれを忘れ敬意も払わず、結果、人命をないがしろにしたとしか考えられません。


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