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2012年4月21日(土)

きょうの潮流

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 インド洋に浮かぶさんご礁の島、ディエゴガルシア。楽園のような景色を独り占めして、陽気に過ごす人たちがいる…▼彼らは、アメリカ軍兵士です。記録映画「誰も知らない基地のこと」は、保養地気分の米兵とともに、元島民も紹介します。異国で故郷を夢見て暮らす元島民は、米軍基地ができるに先立ち、1人残らずむりやり追い出されました▼米軍が島を手に入れるいきさつは、先ごろ出た林博史著『米軍基地の歴史』にもくわしい。「世界ネットワークの形成と展開」の副題がつく本です。映画の方も、世界の米軍基地を視野に収めています。同じ関心をもつ映画と本の相次ぐ登場は、偶然と思えません▼なぜ米軍基地がいっこうになくならないのか、多くの人の疑問だからです。本によれば、米軍は本国以外に750の基地をもちます。147の国・地域に、約30万人の米兵が駐留しています。映画は、米の軍・政府と軍事産業の絡み合いも探り、謎に挑みます▼映画の監督2人は、30代のイタリア系アメリカ人と20代のイギリス系イタリア人です。イタリアでは5年前、ルネサンス期の街並みが残る世界遺産の町、ビチェンツァに米軍基地をつくる計画がもちあがりました。基地に反対し、美しい町を守ろうとする住民の願いを、最高裁が阻みます▼そして、カメラは沖縄へ。映画で、反戦地主の島袋善祐さんがたとえ話をします。「料理するから包丁を貸してくれといわれたら貸すが、人を殺すから貸してくれといわれたら貸さない」


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