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2012年4月17日(火)

きょうの潮流

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 「自分が古希をすぎたら…」。そんなことがふと頭を巡りました。人生の“余白”を少しずつ埋めていければ、との思いでいたのですが、価値観をぐらりと揺り動かされた気がします▼71歳でロンドン五輪に出場を決めた、馬場馬術の法華津(ほけつ)寛さんを知ってのこと。帰国会見では、「たくさん集まっていただけるのは年齢のおかげ。年を取っていてよかった」。なんとも自然体でいい▼法華津さんの馬術人生は山あり谷あり。中学1年で乗馬を始め、1964年東京が初の五輪でした。84年ロス五輪は補欠で、88年ソウル五輪では馬が検疫に引っ掛かります。2003年、会社社長を退いた62歳で、一念発起し馬術が盛んな欧州へ。なかなか成績が出せず、帰国も考えたとか。でも、そこでなんとか踏ん張って5年後、北京五輪に出場を果たし、今回は連続出場です▼出場する愛馬ウィスパーは15歳。人間の年なら約60歳です。「数え切れないほど乗ってきた中で一番良い馬」。深い愛情、互いの絆も太い▼1日2回の騎乗後、夕方に腹筋30回など40分のトレーニングを欠かしません。「一番のモチベーションは、少しずつでも自分がうまくなっていること」。好きなものをみつけ、自分のエネルギーを注ぎ続ける、そんな衰え知らずの向上心が、若さの源なのでしょうか▼「じいさんたちの励みになれば、こんなうれしいことはない」。いやいや、お年寄りだけじゃありません。その挑戦する姿が、いろんな世代に人生の「何か」を教えてくれています。


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