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2012年4月4日(水)

きょうの潮流

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 「この国には乾いた時期、涼しい時期、暑い時期、雨の時期があるけれど、春はない」。3月30日、アウン・サン・スー・チー氏が語っていました▼3日後、スー・チー氏は宣言しました。「新しい時代の幕開けです」。彼女の率いる国民民主連盟(NLD)が、1日投票のミャンマーの国と地方の議会補選で、発表された40議席すべてを得ました▼人々は、国土の多くが春のない熱帯の、ミャンマーに政治の春がくる日を望んでいます。NLDは求めます。連邦議会の議席の4分の1を軍に割り当て、非常時に軍の最高司令官が権力を一手に握れると定めた、憲法の改正を、と▼その国軍の「建軍の父」とよばれる人が、スー・チー氏の父、アウン・サンです。1915年生まれの彼の一生は、新しい国の産みの苦しみと希望を物語ります。支配者イギリスを追い出すため、日本軍の機関の援助をえてビルマ独立軍を結成する。日本の占領に対しては、国軍や共産党が組む反ファシスト人民自由連盟の議長としてたたかう…▼戦後、独立めざしてイギリスと交渉し、独立間近の32歳で暗殺に倒れます。「民主主義」「共和制」「社会主義」の国を望んだ彼。独立後の国で軍の権力独り占めが長く続くとは、思いもよらなかったでしょう▼アジアにあった、韓国、フィリピンやインドネシアの軍事独裁政権は倒れ、「アラブの春」もおしとどめられません。いよいよ、すでにアウン・サンの時代から民衆の根づよい抵抗の歴史を刻む、ミャンマーの出番です。


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