2012年4月3日(火)
きょうの潮流
新年度が始まりました。進学や就職、転勤などで、新たな出会いの多い4月。新生活への期待と不安も大きいでしょう▼小学生が放課後や春休みなどを過ごす学童保育では、2日から新1年生が仲間入り。入学式よりも一足先に小学校生活のスタートを切りました。元気に遊んだ子もいれば、緊張して泣いてしまった子も▼学童保育は子どもたちが学校から「ただいま」と帰ってくる生活の場。地震や事故など心配が尽きないなか、子どもを「おかえり」と迎えてくれる場所があることは、働く親にとって心強い支えです▼昨年、学童保育に娘を預けることが心配で、フルタイムからパートに転職したお母さんがいました。毎日3時に迎えに行くと、ある日、「そんなに早く来ないで」と娘に言われたそうです。楽しく過ごしている娘を見て安心し、フルタイムの仕事に戻ったと言います▼時間に追われてイライラする生活の中、指導員に悩みを聞いてもらってホッとするという保護者も。「学童保育があるから安心して働き続けられる」というのは、多くの親の思いです。一方で学童保育が足りず、利用できない人も少なくありません。厚生労働省の調査でも、その数は昨年、約7400人にのぼりました▼学童保育の生活の中で、子どもたちはたくさんの遊びや活動を経験します。話し合い、友達を思いやり、ときにはけんかもしながら、集団生活を通して丈夫な心と体を育んでいくことでしょう。泣いていた1年生の1年後の成長が楽しみです。