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2012年3月23日(金)

きょうの潮流

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 ふだん野球に興味のない友人も、いささか気分が高ぶりました。選抜高校野球大会の2日目第3試合です▼宮城・石巻工と鹿児島・神村学園の対戦。友人は、震災ボランティアとして、たびたび石巻を訪れています。石巻工の周りをよく通りました。ついでに、日本共産党から県議選で初当選した三浦一敏さんのビラ配りも手伝いました。三浦さんの出身校、石巻工の試合と聞き、なおさら…▼21世紀枠で選ばれた石巻工、一時は逆転しましたが、三浦投手の指を痛める思わぬ事故もあって敗れました。石巻工の挑戦を受けてたった、九州大会の優勝校、神村学園の実力をたたえたい▼石巻工の、最後まで食い下がる気持ちは伝わりました。「あきらめない街・石巻! その力に俺たちはなる!」。かかげた標語に恥じない、互角の試合をくり広げたのですから。活発な打線に、神村学園の監督は「すごい、元気をもらった」と振り返ります▼部員の7割が被災しました。学校の校舎とグラウンドは津波で水に浸り、厚い汚泥に埋まりました。野球部の立て直しは、一面の汚泥のかき出し、がれきの取り除きから始まりました。地方大会での好成績、そして甲子園行きなど、夢のまた夢だったでしょう▼部員みんなの相談でつくった、開会式の阿部翔人(しょうと)主将の選手宣誓が心に残ります。「人は誰でも、答えのない悲しみを受け入れることは苦しくつらいことです」。石巻工の野球部は、そこから立ち上がる人間の底力を、みずから証明してみせました。


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